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20201118-04 「廃用症候群の姿勢・動作リハビリ」

講師:㈱ケアプラス テクニカルアドバイザー 理学療法士 Mr.T

今回の講義内容:「廃用症候群の姿勢・動作リハビリ」 2020年11月18日
講師:㈱ケアプラス テクニカルアドバイザー 理学療法士 Mr.T

今回も、大勢の方に参加いただき充実した会となりました。
ご参加の皆様、「理学療法WEBセミナー」を熱心に受講していただき、誠にありがとうございました。
T先生、分かり易く熱意あるご講義をありがとうございました。
セミナーの概要については以下をご参照ください。

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目次

1 ADL IADL
2 座位
3 座位の重要性
4 覚醒と座位
5 覚醒と座位 2
6 覚醒と座位 3
7 拘縮と座位
8 拘縮
9 筋力と座位
10 座位のリスク
11 座位により
12 例えば
13 排泄と座位
14 排泄と座位 2
15 排泄姿勢と腹圧のメカニズム
16 食事と座位−咀嚼・嚥下メカニズム−
17 第1相:
18 第2相:
19 食事と座位−咀嚼・嚥下メカニズム− 2
20 咀嚼
21 誤嚥
22 チェックポイント〜環境設定〜
23 立ち上がり動作の相分け
24 立ち上がり動作と関節角度
25 立ち上がり動作と筋活動
26 立ち上がり動作と筋活動〜第1相〜
27 立ち上がり動作と筋活動〜第2相〜
28 立ち上がり動作と筋活動〜第3相〜
29 立ち上がりの筋活動
30 座り込みの筋活動
31 動作観察のチェックポイント
32 動作観察のチェックポイント〜第1相〜
33 動作観察のチェックポイント〜第2相〜
34 動作観察のチェックポイント〜第3相〜
35 次回予告


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23   立ち上がり動作の相分け

第一層 : 端座位~前かがみ
第二相 : 前かがみ~お尻が浮く
第三相 : 伸びあがり~立位



24   立ち上がり動作と関節角度

   立ち上がりに必要な関節角度は??


25   立ち上がり動作と筋活動

   立ち上がり時はなに筋が活動??


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28   立ち上がり動作と筋活動〜第3相〜

  ・抗重力伸展筋の筋力
   (大殿筋・大腿四頭筋・下腿三頭筋)

  ・股関節・膝関節・足関節の 協調的な伸展運動


   狭くなった支持基底面から重心が出ないように、

   筋力と協調性に働かせて重心を真上に持ち上げる


29   立ち上がりの筋活動

   関節モーメントと関節の動きが同じとき

          →求心性収縮


30   座り込みの筋活動

   関節モーメントと関節の動きが逆のとき

          →遠心性収縮


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32   動作観察のチェックポイント〜第1相〜

   ●体幹がしっかり前傾できてるか?

    体幹前傾・股関節の屈曲を行うには、骨盤の前傾が重要だが、

    仙骨座りだと骨盤が過度に後傾しており、

    体幹前傾・股関節屈曲動作が困難となる。

    よって動作実施には、背筋を伸ばし、

    骨盤前傾を促す運動から介入すると効果的。


    また、高齢者で仙骨座りが長期間続いているケースは

    改善が難しい場合もある。

    そのため、前方に支持物を置いたり、足部を後方に引いたりして、

    重心が前方へ移動し易い環境を作る。


   ●足部は適切な位置にあるか?

    足部が遠くに位置していると、離臀時に重心と膝関節軸との距離が増大するため、

    大腿四頭筋の筋収縮が要求される。

    考えられる原因は、足関節背屈可動域制限、

    大腿四頭筋の過緊張や座位姿勢が後方重心であるため、

    バランスを取るために足部を遠い位置においている可能性がある。


33   動作観察のチェックポイント〜第2相〜

   ●離臀ができるか??

    原因として

    ・大殿筋や、大腿四頭筋、下腿三頭筋など抗重力伸展筋の筋力低下

    ・前脛骨筋の筋力低下

    ・体幹の前傾不足

    ・足部が前方に位置している

                           などがある


   ●下腿前傾ができない・維持できない

    ・足関節の背屈可動域制限

    ・下腿三頭筋の筋緊張亢進

    ・前脛骨筋の筋力低下

                           などが考えられる

34   動作観察のチェックポイント〜第3相〜

    真上に向かってに重心移動ができているか?

    真上に向かって重心移動するために必要要素は2つ

    ・大殿筋・大腿四頭筋・下腿三頭筋などの 抗重力伸展筋の「筋力」

    ・股関節・膝関節・足関節の「協調性」


    筋力がなければ、重心を持ち上げられず、動作が遂行できなくなる。

    また、筋力があっても、脳卒中片麻痺や小脳失調などで協調性障害がある場合、

    膝関節などが速いタイミングで伸展しまい、後方へふらついてしまうというケースも多々ある。


35 次回予告

立位~歩行

✓立ち上がりの動作復習
✓立位の姿勢観察ポイント
✓歩行動作の観察ポイント

〉他のレポートは こちら


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